メンズを担当する部門の営業の中心として東京支店に勤務。自ら業績を牽引しながら、後輩の指導も行う
メンズを担当する部門の営業の中心として東京支店に勤務。自ら業績を牽引しながら、後輩の指導も行う
長年、丸久の主力事業は「女の子向けの子供服」だった。
企画力とデザイン性を強みに、トレンドを取り入れたファッション性の高い商品を展開し、確固たる地位を築いてきた。
しかし、社会全体の少子化が進み、子供服市場は徐々に縮小。
「このままでは成長が止まる」──そんな危機感が、社内に漂い始めていた。
会社の持続的な成長のためには、
これまで手薄だったメンズ領域への参入が不可欠。
だが、当時の丸久にはメンズに関するノウハウも実績もほとんどなく、まさに"ゼロからの挑戦"が必要だった。
この未開拓の領域に手を挙げたのが、営業の後藤。
新卒で丸久に入社し、いったん別の会社を経験したのちに再び戻ってきた。
外の世界を見たことで気づいたのは、「丸久には、大きな会社ではできない挑戦ができる環境がある」ということだった。
再入社後の後藤は、「高みを目指す」という強い意志を胸に、
ゼネラリストではなく"メンズ領域のスペシャリスト"として会社に貢献する道を選ぶ。
しかし、最初の壁は社内にあった。
当時の丸久は「女の子系がメイン」の体制。
メンズ事業に必要な知識・仕入れ先・販売ルートなどがほぼ存在せず、
どこから手をつけるべきかすら手探りの状態だった。
転機となったのは、2010年に稼働したバングラデシュの自社工場。
これにより、高品質かつ低コストでの生産が可能になった。
それまで価格面で参入が難しかったメンズ商品の開発に挑むチャンスが訪れたのだ。
「この武器を自分ならどう使うか?」
そう考えた後藤が出した答えは、「メンズ市場を開拓する」こと。
既存の常識にとらわれず、現場と連携しながら商品企画・生産・提案を一貫して進めていく。
そうして少しずつ成果を重ね、ゼロだったメンズ領域を一つの事業グループとして成立させるまでに成長させた。
この成功は、単なる数字上の成果にとどまらない。
後藤自身が「自分がここにいる意味」を形にし、
丸久という会社に新たな可能性を切り拓いた瞬間でもあった。